子どもの頃は、絶対「先生」にだけはなりたくなかった
私が子どものころ、絶対になりたくないものが「先生」でした。
小学校2年生のころ、何かの理由でパニックになった同級生が、担任の先生に思い切り物を投げつけていたのを見たからです。投げたものは先生の顔に強く当たり、当たり所も悪くとても痛そうでした。私からは先生が泣いているように見えました。その後、先生はうめきながら目を押さえて保健室に行きました。
その時に「先生になったら暴力を振るわれる」とインプットされたのだと思います。
人に何かを教えるのは好き
一方、人に何かを教えることは好きでした。どうやって伝えれば分かりやすいかを考えて、実際に相手が何かをできるようになって嬉しそうな顔をするのを見ると、自分もとても嬉しかったです。
だから、大学に入学して「せっかくとれるなら教員免許をとっておこうかな」という軽い気持ちで教員免許をとることにしました。
自分は飽きやすい性格なので、色々な教科ができる小学校の免許を取ることにしました。
教育実習に行って火が付いた!
免許をとるための授業も終盤にさしかかり、いよいよ教育実習に行くことになりました。
行ってみて、そのキツさに驚きました。
まず、休憩がない!それまでは、午前と午後の休み時間にコーヒーを飲んでいましたが、それができないことにキツさを感じました。さらに、ずっと立っているのもきつかったです。
そして、授業が長い…。朝早くから夕方まで、子どもたちすごいな、と思ってしまいました。
そんな日々でしたが、それを上回る楽しさがありました。子どもたちの素直さです。どの子も自然に生活する様子を見て、子どもたちの素直さに感動しました。それまで子どもと触れ合う機会がなかったので、子どもたちの反応の素直さに本当に心打たれました!!「しっかり自分の感情を出すってこんなに素敵なことだったんだ!」と自分にとって新たな発見でした。
今は辞めたけど、教師になったことは悔いなし
教育実習は、体がとてもきつかったですが周りの先生方も優しい人ばかりで、楽しく過ごすことができました。
それが、教師を目指すことになったきっかけです。
休憩時間がないことが気になっていましたが、結局それからずっと教師をやっています。
働き方として改善したい、してほしいところは多々ありますが、やはり学校で多くの子どもたちと過ごす時間はとても楽しいです。
これから先、正規として復帰するか、非常勤を続けるか、はたまた学校現場から離れるかは分かりませんが、「教師になってよかった」という思いは一生変わらないと思います。